中学生や、高校生になると、古典を勉強する機会がふえてきます。 「古典って、何が書いてあるのかよくわからなくて好きじゃない」 読むのがやっとで 内容を読み取るところまでいかないことが多いようです。 日本の宝 古典にも親しみをもたせたい…
本からのヒント
古典というと、実生活ではまず手にとってはみようとしないのではないでしょうか。ところが、この本は違います。絵の美しさ、文章の美しさに惹かれ、思わずページをめくることでしょう。お話は、今昔物語をもとに書かれたものです。十三歳になる貴族の若君が、家宝の硯を割った若侍の罪をかぶって死んでいく、悲しく美しい物語です。日本語の美しさ、古代の生活様式、日本人特有の人情の世界や奥ゆかしい心などに感動します。そして、わたしたちに日本人であることの誇りをもあらためて感じさせてくれます。日本の古典文学の美しさを知り、古典文学に関心を持つきっかけを作ってくれることでしょう。