呼び方はいろいろあることを教えたいときに

子どもが外から泣いて帰ってきた。 訳を尋ねると、「ママ」って呼ぶのはまだ赤ちゃんだからで、 もうすぐ幼稚園に入る子は「お母さん」って呼ぶんだと、近所の友だちに言われたとのこと。 そういえば、あそこの子は「お母さん」って呼ばせている。 でも、よその子は よその子。うちはまた別でいい。 子どもにそのことを納得させたいけど…


そんなとき この本を

おとうさん パパ おとうちゃん

みやにしたつや・作絵/すずき出版・刊


本からのヒント
 人はそれぞれで、まして、呼び方など自由でどうでもよさそうなものですが、子どものうちは親の呼び方で一つ立ち止まるときがあるようです。
 友人の子どもも小さい頃は「ママ・パパ」と呼んでいましたが、幼稚園に入ってからは自然に「お母さん・お父さん」と呼ぶようになったそうです。周りの環境などによって、それはいろいろだと思います。
 この本では、<ぼくは「お父さん」と呼んでいるけど、お仕事しているときには、お父さんはみんなから「現場監督」って呼ばれている>と、家と外との呼称の違いを並べています。このように同じ「お父さん」でも、呼び方がいろいろあるという、新しい視点に気付かせてくれる絵本です。


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