樹 6 「木」(き)と「*」(台の上の太鼓をたたく)

イラスト/松枝達史

【口唱法】
木をかいて しろ(士口)にソ一で 寸をかく 


【成り立ち】
「木」といっても、この字は大地に大きな枝を広げた「大木」です。この字のでき方は、ドラマティックです。絵を見てください。大きな木の側で男が太鼓を打ち鳴らしています。立ち並んでいる人々が、太鼓のリズムに合わせて身体を揺り動かすように、太木が風に揺れながら立っている。そんな感じからできたものが、この「樹」です。「木・立ち木・うちたてる」などの意味を持っています。
【樹】の読み――
「樹」に認められている常用漢字としての読みは、「ジュ」(樹木、針葉樹)だけで、「き」と読むことは認められていません。また「うちたてる」意味は、「樹立」(助けて立たせる・自分でしっかりと立てる)という言葉で残っています。

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